基幹系システムは、昭和40年代から度重なる制度変更への対応や新たな機能の追加によって、各システムが複雑で密結合な構造になっており、システムの肥大化が原因による課題が顕在化している状態でした。加えて、メインフレームの製造中止・サポート終了に伴う業務停止リスクが迫っていることから、オープンシステムへの移行は急務であると判断いたしました。
移行の実現性、業務停止リスク軽減、職員負担の平準化等を考慮し、段階的にシステムの再構築、移行を提案。第一弾として、分譲・宅地管理システムを対象に再構築を実施することとなりました。旧システムのメインフレーム機、ミドルウエアを導入していたA社と、業務アプリを担当していた当社でジョイントベンチャーを設立、分譲・宅地管理システムの再構築を提案から実施いたしました。
約100名体制で、19か月にわたりプロジェクトを稼働。
プロジェクト管理/PMO/業務機能開発/共通機能開発/マイグレーション/移行/テスト推進/方式設計/インフラ/運用の全10チーム体制で、各所連携のもと取り組みました。
UR都市機構が携わる業務の中で、分譲・宅地についてはシュリンクしていく業務であることから、再構築にかかるコストを圧縮するため、極力現有のプログラム資産を修正することなくオープン化を行える方式・製品を選択し再構築(リホスト)することといたしました。
再構築の効果のひとつとして、専用端末からのみ可能であった管理操作が、職員のPCで分譲・宅地管理システムを利用できるようになりました。また、再構築前は紙で保管していた情報をPDF帳票に移行したことで、電子媒体で保管・管理が可能に。結果、業務効率の向上につながりました。
約2.2Mステップとそれなりに大きなシステムではありますが、ニュースになるような大きなシステム障害もなく無事稼働できたことへの感謝のお声をいただいております。
「新しい仕組みでシステムを動かすため、非機能要件の合意についてはお客様にご納得いただけるようひとつひとつ説明し、最終的に合意をいただけました。リホストする前提がありながらも、業務的に高頻度で利用するものについてはオンライン化するなど、単純なリホストではない部分もあり苦労しましたが、再構築担当(機構様)および工程管理支援(KPMG様)のご指導もあり、無事にサービスインすることができました」
※掲載内容等はすべて取材当時のものです
URリンケージ様からUR都市機構公式ホームページのリニューアルをグループ会社の当社が携わったという実績からお問い合わせを賜り、詳細な調査のご依頼をいただきました。
URリンケージ様より、下記の社内課題と解決策の提案をご要望いただきました。
当社課長がプロジェクトリーダーを務め、2名のディレクターと3名の作業者、外部ライターでプロジェクトチームを編成、URリンケージ様からは支社を含め各部門のご担当者にご参画いただき、両社一体となってURリンケージ様のWEBサイトリニューアルに取り組みました。
社外に対する当社事業内容に係るPR力が向上したことと、過去の業務受注実績の検索ページを設けたことにより、地方公共団体や民間企業からの問合せや見積り依頼が増加し、業務受注に至ったケースもありました。
「グループ会社であるURリンケージ様からのお声がけによりWEBサイトのリニューアルに携わることができ、大変光栄でした。サイトの規模・多人数によるプロジェクトメンバーの編成、調整・構築など、何事においても良い経験となりました。リニューアル後、実際の業務へつながる問合せもあったと伺い、大変うれしく思っております。今後とも、何かあればご相談等をいただければ幸いです」
約1,000にのぼるUR都市機構の拠点で利用されているシステムに関するコールセンターの運用、および運用管理、監視、システム維持などの業務を当社で実施しております。
受電体制をシフト調整による1次、2次受付体制に拡充し、エスカレーションのコミュニケーションルールを調整することで、エスカレーションの進捗管理や情報共有を円滑に進められる体制を整えました。
直近のシステム変更では、予想を上回るお問い合わせをいただきました。受付体制の拡充とエスカレーション時のコミュニケーションルールを徹底した結果、対応に関する苦情は現在までに発生しておらず、満足度調査の結果では高評価をいただくことができました。
システム変更後の問い合わせ件数増加や障害状況を把握されている部署の方からは、感謝の言葉をいただけました。